ヒューストン・ロケッツとラッセル・ウェストブルックの旅路は、わずか1シーズンで終わるかもしれません。
通算9回のオールスター出場経験を持つポイントガードのウェストブルックが、トレードによってチームを去ることを望んでいると、『The Athletic』のシャムス・シャラニア記者が報じています。
ウェストブルックは、チームの説明責任と文化に不安を感じていることをチーム関係者に伝え、以前にオクラホマシティ(サンダー)でやっていたフロアを支配するような役割を担うことができるチームに移籍したいと思っています。
The Athletic
シャラニア記者によると、ウェストブルックがトレードを希望している一方で、チームメイトのジェームズ・ハーデンはロケッツに残留する意思を示しているようです。
ロケッツは今年のプレイオフのカンファレンス準決勝でロサンゼルス・レイカーズに敗れて以降、大きな変化を遂げました。
長年に渡ってロケッツの補強を先導してきたダリル・モーリーGM(ゼネラルマネージャー)と、過去4シーズンでロケッツを217勝101敗(.682)に導いてきたマイク・ダントーニHC(ヘッドコーチ)が退任したためです。
GMはバスケットボール運営部門のラファエル・ストーンVP(バイスプレジデント)に置き換わり、ヘッドコーチには指揮経験の無いラファエル・ストーンが就任しました。
ウェストブルックのトレードの要求が真実であったとしても、それが実現する可能性は保証できませんが、少なくともロケッツの現状を見ると、彼のトレードは現実味のある話です。
2016-17シーズンのMVPでもあるウェストブルックもまた、一貫した生産性とオールスターの地位を確立しているものの、決して問題が無いわけではありません。
昨季のレギュラーシーズン、プレイオフを通じて成功率 25%を下回った3ポイントシュートはウェストブルックの最大の課題の一つであるほか、彼は既に32歳でありながら、最大3年間で1億3,150万ドルの契約が残っています(2022-23シーズンは4,670万ドルのプレイヤーオプション)。
NBAの将来の財政面が不透明である以上、他のチームにとってウェストブルックが大きな利益をもたらす資産と見なされるのか、高給取りとして別の資産と共にトレードされる必要があるのかは、今のところ不明です。
後者であった場合、ロケッツは昨年のオフシーズンにサンダーとのトレードでウェストブルックを獲得した際に、クリス・ポールだけでなく複数のドラフト指名権も手放していたため、ウェストブルックのトレードを成立させるのは難しくなります。
いずれにせよ、1週間後に迫ったNBAドラフトの前にトレードが解禁され、その2日後にはフリーエージェントも解禁されることを考えると、近いうちにウェストブルックに関するより深い情報も出てくるでしょう。
『The Ringer』のケビン・オコナー記者の最近の報道によると、ロサンゼルス・クリッパーズとニューヨーク・ニックスが、ウェストブルックの獲得に関心を示しているチームの一つのようです。
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ロケッツの再建はまだお預けか、ジェームズ・ハーデンやラッセル・ウェストブルックの放出は今年ではない