ブルックリン・ネッツと22歳のセンターのジャレット・アレンが”手探り”の契約延長交渉を行ったことを、『Hoopshype』のマイク・スコット記者が報じています。
しかし、双方が悠長に交渉を行っている余裕はありません。アレンはルーキー契約の最終年を迎えるため、契約延長が可能な期限は2020‐21シーズンが開幕する12月22日までとなっています。もし契約延長に至らなかった場合、アレンは2021年のオフシーズンに制限付きフリーエージェントになります。
スコット記者によれば、アレンはネッツとの長期的なコミットメントを望んでいるようです。彼はスターのチームメイトであるケビン・デュラントやカイリー・アービングから学ぶことを楽しんでおり、今のチームが優勝候補の一角であると感じています。
ネッツとアレンが契約延長に至った場合、彼の新しい契約は2021‐22シーズンから開始されることになります。問題は、ネッツが既に2021‐22シーズンに多くの契約を抱えているということでしょう。デュラントやアービングはもちろんのこと、アレンと同ポジションのディアンドレ・ジョーダン、昨年に契約延長を結んだキャリス・ルバートやトーリアン・プリンス、そしてこのオフシーズンに再契約を結んだジョー・ハリスといった選手たちも2021‐22シーズンの契約が保証されています。この6人の選手の契約だけでネッツは2021‐22シーズンに1億3,500万ドル(約139億円)以上を支払うことになっており、ほぼ確実にタックス(贅沢税)の対象にもなるでしょう。
アレンと契約延長を結ぶことは、ネッツのオーナーであるジョー・ツァイが今後数年間に渡ってタックスの支払いを受け入れることを意味します。ネッツは今季でさえ、NBA史上5本の指に入る5,750万ドル(約59億円)のタックスを支払う可能性があります。
ただ、アレンが将来的に有望な選手であることは明らかです。昨季、彼は70試合(平均26.5分)の出場で平均11.1得点、9.6リバウンド、1.3ブロック、フィールドゴール成功率 64.9%を記録しました。さらにプレイオフでは平均10.3得点、14.8リバウンドを記録しました。また、アレンは3年間のキャリアで計14試合にしか欠場しておらず、ネッツで最も怪我に強い選手の一人としても知られています。
契約延長を結ばなかったとしても、ネッツが焦ることはないでしょう。アレンは制限付きフリーエージェントであるため、他のチームと契約を結んだとしても、ネッツが同額の契約を提示することによって移籍を引き留めることができます。とはいえ何度も言うように、それはネッツが莫大な給与とタックスの支払いを受け入れるのであれば――という話です。
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