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【2019 オフシーズン】マックス契約を提示できるチームはどれだけある?

NBAのオフシーズンにおける醍醐味の一つとして、スーパースターの移籍が挙げられるでしょう。

しかし、スーパースターをチームに加えるには、ほぼ確実に”マックス契約”を提示する必要があります。

どのチームがマックス契約を提示できるか知るためには、まず2019-20シーズンのリーグ全体のサラリーキャップを知る必要があるでしょう。

現在、2019-20シーズンのサラリーキャップの予想額は1億900万ドルであり、マックス契約はサラリーキャップの30%(在籍年数が7~9年の選手)と決められているため、最低限必要となるキャップスペースは約3,200万ドルであることが分かります。(在籍年数が6年以下は25%、10年以上は35%)

さて、これらを踏まえた上で、2019年のオフシーズンにマックス契約を提示できるキャップスペースを持ったチームがどれだけあるのか、見ていくことにしましょう。



2人の選手とマックス契約できるチーム

  • ニューヨーク・ニックス…約6,980万ドル

今年の夏、最も多くのキャップスペースを持つチームであるのがニックスです。噂されている通り、フランク・ニリキナ(チームオプション)を手放すことで、より多くのキャップスペースを得られるようになります。

  • ブルックリン・ネッツ…約6,860万ドル

ネッツも2人の選手とマックス契約できるチームです。1,850万ドルのプレイヤーオプションを持つアレン・クラブを、アトランタ・ホークスへトレードしたのは賢明な判断だったと言えるでしょう。(トレードの成立は7月6日)

1人の選手とマックス契約できるチーム

  • ボストン・セルティックス…約3,460万ドル

カイリー・アービング(2,130万ドル)、アル・ホーフォード(3,010万ドル)が揃ってプレイヤーオプションを破棄したことにより、セルティックスはスーパースターを獲得するだけのキャップスペースを得ることができました。最大の焦点であるケンバ・ウォーカーを獲得できるか注目です。

  • フィラデルフィア・76ers…約5,880万ドル

今夏の76ersはフリーエージェントが非常に多く、2019-20シーズンに保証された契約を持っている選手はわずか4人であるため、多額のキャップスペースを有しています。興味深いのは、ジミー・バトラーとトバイアス・ハリスの両方にラリー・バード例外条項が適用されるため、彼らはサラリーキャップを超過して契約することも可能です。もっとも、6,000万ドル近いキャップスペースの全てを他の選手の補強に回し、それからバトラーやハリスと契約すれば、ラグジュアリータックス(贅沢税)は恐ろしいことになりそうですが…

  • インディアナ・ペイサーズ…約3,390万ドル

サディアス・ヤング、ボーヤン・ボグダノビッチ、ダレン・コリソン(引退)、タイリーク・エバンス(追放処分)といった、2018-19シーズンのサラリーが1,000万ドルを超える選手が揃ってフリーエージェントとなるため、ペイサーズも十分なキャップスペースがあります。しかし、スーパースターの獲得に動く噂は一切無いことから、再契約や優秀なロールプレイヤーの獲得に動くと考えられるでしょう。噂では空いたポイントガードの穴を埋めるべく、ユタ・ジャズのリッキー・ルビオに焦点を当てているようです。



  • ミルウォーキー・バックス…約3,490万ドル

カンファレンス決勝まで進出したチームに、これだけのキャップスペースがあるのは魅力的にも見えますが、残念ながらこれらは主力がフリーエージェントになることで空いたものです。クリス・ミドルトン、マルコム・ブログドン、ブルック・ロペスらと再契約するため、キャップスペースの余裕は無くなるでしょう。ただ、報道によればブログドンがチームを去る可能もあるようです。

  • ダラス・マーベリックス…約3,300万ドル

ライアン・ブローコフ(プレイヤーオプション)を手放し、クリスタプス・ポルジンギス以外の選手がフリーエージェントとなれば、マーベリックスはマックス契約を提示するだけのキャップスペースを持つことができます。その使い道は、もちろんポルジンギスへ5年1億5,800万ドルのマックス契約を提示することでしょう。

  • ニューオーリンズ・ペリカンズ…約3,370万ドル

ジュリアス・ランドルが900万ドルのプレイヤーオプションを破棄したことで、ペリカンズは十分なキャップスペースを得られるようになりました。ドラフト1位のザイオン・ウィリアムソンを中心としたチーム作りのため、周囲を固める優秀なロールプレイヤーが欲しいところです。

  • サクラメント・キングス…約4,850万ドル

ハリソン・バーンズが2,510万ドルのプレイヤーオプションを破棄するのは、かなり衝撃的だったかもしれません。しかし、キングスはそれによって空いたキャップスペースを、バーンズとの4年8,800万ドルの再契約に利用しようと考えているようです。もちろんそれが実現すれば、キャップスペースの大半はそれにより無くなります。

  • ロサンゼルス・クリッパーズ…約4,690万ドル

豊富なキャップスペースを持つクリッパーズは、今夏のスーパースター争奪戦に関わるチームの一つです。ちなみに2019-20シーズンに2,260万ドルの契約を持つダニーロ・ガリナリを手放すことができると、ニックスやネッツと並んで2人の選手にマックス契約を提示できるようになります。

  • ロサンゼルス・レイカーズ…約3,200万ドル

モリッツ・ワグナー、アイザック・ボンガ、ジェメリオ・ジョーンズをワシントン・ウィザーズへトレードしたことにより、レイカーズはなんとか3人目のスーパースターを獲得できるチャンスがあるようです。カワイ・レナードか、ジミー・バトラーか、カイリー・アービングか…。いずれも魅力的な選択肢であるだけに、選手層が致命的に薄いことは見て見ぬふりをしましょう。



これだけ多くのチームが、マックス契約を提示できるだけのキャップスペースを有しているのは、とても興味深いことです。

もちろん、スーパースター以外の選手との再契約や補強を含めれば、実際のスーパースターの移籍先候補はより絞られるでしょう。

しかしどちらにせよ、2019年も多忙な夏を過ごすことにはなりそうです。

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