考察

新時代を迎えるウォリアーズを侮れない理由

たとえゴールデンステート・ウォリアーズがNBAチャンピオンに輝いていたとしても、彼らは激動の夏を過ごす必要があったでしょう。

ケビン・デュラントとクレイ・トンプソンの壊滅的な怪我の事実が変わることはなく、ロスターの変化に対応する必要がありました。

トンプソンが5年1億9,000万ドルのマックス契約に合意したのと同様に、デュラントにもマックス契約を提示しましたが、結局彼はブルックリン・ネッツの一員になることを望んでいます。

しかし、その代わりにウォリアーズはネッツからサイン・アンド・トレードでディアンジェロ・ラッセルを獲得し、4年1億1,700万ドルの契約を結びました。

ウォリアーズがラッセルを長期に渡って保持するかは分かりませんが、少なくともトンプソンが不在のチームを支えるには十分すぎるでしょう。



NBAで4年間のキャリアを送ったラッセルは、3年目までこそ苦労したものの、4年目の2018-19シーズンに才能が開花しました。

キャリア 得点 アシスト リバウンド FG% 3P%
1~3年目の平均 14.3 4.6 3.6 40.9% 34.4%
4年目の平均 21.1 7.0 3.9 43.4% 36.9%

昨季のラッセルは、完全にネッツのオフェンスを支配していました。

ラッセル自身のアシスト率は増加した一方で、ターンオーバー率は減少し、結果的にネッツの1試合あたりの平均得点は、2シーズン前(2017-18シーズン)と比較しても5.6得点増加したほか、オフェンシブ・レーティングも2.8ポイント増加しています。

ラッセルがアシストでチームに貢献できるという利点は、1試合あたりの平均アシスト数で5シーズン連続リーグ1位を記録しているウォリアーズに、しっかりとフィットできる理由となるでしょう。

それからもう一つ興味深い点として、ラッセルはピック・アンド・ロールを多用する選手でもあります。

昨季、ラッセルのピック・アンド・ロールの使用頻度はリーグ5位の49.9%であり、これによる得点もリーグ5位の10.1得点を記録しました。

一方で、ウォリアーズのピック・アンド・ロールの使用頻度はリーグ最下位(10.8%)を記録していますが、1ポゼッションあたりの平均得点はリーグ1位の0.99得点と、なんとも不思議な数字を記録しています。

これが意味するのは、おそらくウォリアーズはピック・アンド・ロールが苦手なのではなく、単に使用しなかっただけであり、ラッセルのプレイスタイルも受け入れることができるということです。

もちろんウォリアーズとラッセルが、どのように適合するかはまだ分かりませんが、彼のシューティング能力もまたウォリアーズのために生かせることでしょう。

ネッツとは異なり、より警戒されるステフィン・カリーや、優れたプレイメイキング能力を備えたドレイモンド・グリーンの助けによって、ラッセルのショット効率が上がるのは不思議なことではありません。

そして最も重要なのは、ラッセルが23歳の若きオールスターであるという事実です。

もし、最終的にウォリアーズがラッセルをトレードすることにした場合、彼らは他チームから十分な資産を受け取ることも可能になります。

3年1,500万ドルで契約合意に至ったケボン・ルーニーもまた、ウォリアーズの見せた十分な動きの一つです。

NBAファイナルで負傷しながら戦い抜いたルーニーに再契約を提示するのは当然にしても、ウォリアーズはかなり安価で彼を引き留めることができました。

将来的にルーニーが平均20得点、10リバウンドを記録するような選手になるとは言い難いですが、彼が特にプレイオフで見せたパフォーマンスは、ウォリアーズのビッグマンに関する懸念を和らげてくれるはずです。

加えて、ウォリアーズはウィリー・コーリー・ステインや、グレン・ロビンソンらとも契約合意に至ったため、ウォリアーズは2019-20シーズンも戦う準備が整いつつあります。

ラッセルはウォリアーズのオフェンスの助けとなり、ルーニーの献身的な姿勢はウォリアーズにとって欠かせないものでしょう。

ウォリアーズがサンフランシスコで新たな時代を迎えるのは明らかですが、チームの中心的なコアが大きく変化したわけではありません。

結局のところ、ケビン・デュラント、アンドレ・イグダーラ、デマーカス・カズンズ(再契約しなければ)は去ったものの、彼らにはカリー、トンプソン、ドレイモンド・グリーンが居るのです。

王朝が終わったといえ、新時代を迎えるウォリアーズをどうして侮ることができるでしょうか?

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