今年の夏、ロサンゼルス・レイカーズはトレードでアンソニー・デイビスを獲得することにより、レブロン・ジェームズとの魅力的なペアリングを完成しました。
しかしレイカーズは、かつて似たような補強で失敗を経験しています。
2012年、コービー・ブライアント擁するレイカーズは、新たなビッグマンとしてドワイト・ハワードをトレードで獲得しました。
レイカーズはデイビスがハワードと同じような運命を辿ることを望んでいませんが、人生において保証されているものなどありません。
今となっては、33歳のハワードはチームを転々とするジャーニーマンとなり、過去9年間で8チーム目に入団しようとしています。
ハワードは『Los Angeles Times』に対し、次のように語りました。
「俺なら、彼(デイビス)にこの瞬間や、今季を楽しむように伝えるね。俺がここに居た時、残念なことに勝てず、みんなが怪我をしたけど、この街を楽しみ、色んな人と素晴らしい人間関係を築けたからさ」
ハワードがレイカーズでプレイした1年間(2012-13シーズン)は、本当に散々なものでした。
元MVP受賞者のスティーブ・ナッシュは、レギュラーシーズン開幕2試合目で左足を骨折し、レギュラーシーズン終盤にはエースのコービーがアキレス腱を断裂したからです。
結果的に、レイカーズはプレイオフのファーストラウンドでサンアントニオ・スパーズにスウィープで敗れ、期待に応えることが出来ませんでした。
シーズンが終わった後の夏、レイカーズはハワードとの再契約を試み、街中は”Stay(残ってくれ)”という看板で彼に訴えかけました。
しかし、ハワードは5年1億1,800万ドルのオファーを断り、代わりに4年8,800万ドルでヒューストン・ロケッツへの移籍を決断しています。
ハワードにとって、当時のレイカーズが勝てるチーム状況では無いと判断したのかもしれませんが、今ではレブロンとデイビスによって変わろうとしていると語りました。
「当時の俺にはフィットしなかったんだ。だけど、レイカーズは過去40年間で最もファンが多く、最も優勝しているから、長い間正しいことをやってきた。毎年優勝することはできないけど、彼らは来季の優勝争いができるよ。苦戦していたチームが再び優勝を争っているのを見られるのは、素晴らしいことだね」
一方、背中の怪我により昨季はわずか9試合の出場に終わったハワードは、今月にワシントン・ウィザーズからメンフィス・グリズリーズへトレードされました。
伝えられるところによれば、グリズリーズもハワードのトレードを検討しており、もし受け取り先が見つからなかった場合は、シーズン開幕前にウェイブ(解雇)するようです。
来季、ハワードはどこでプレイすることになるのでしょうか?
ハワード自身はどこでプレイできるか確信を持っていないものの、レイカーズやクリッパーズといったロサンゼルスのチームと契約することになっても構わないと考えています。
「どうなるかは分からないけど、ロサンゼルスは本当に大好きだ。今季のステイプルズ・センターは素晴らしいことになるね。レイカーズだけでなく、クリッパーズの雰囲気もクレイジーだからさ。彼らがしてきたハードワークの全てが、今になって成果を挙げていると思う。彼ら(クリッパーズ)は、常にレイカーズの弟として評価されてきた。だけど、彼らは頭角を現し、異なることをする決断をした。このチームの基礎を築き上げたブレイク・グリフィン、ディアンドレ・ジョーダン、クリス・ポールや、ドック(リバースHC)がやってきた素晴らしいことに感謝しなければいけないね。全てのハードワークの成果だよ。」
2019-20シーズンは、レイカーズもクリッパーズも優勝候補の一角です。
もしかすると、ハワードも彼らの優勝に必要なピースとなるかもしれません。