8年間のキャリアでエネス・カンターは約1億ドルを稼いできましたが、これまでNBAファイナルに到達したことはありません。
ポートランド・トレイルブレイザーズで迎えた2018-19シーズンのプレイオフは、カンファレンス決勝まで辿り着いたものの、その先の壁は極めて高いものでした。
そして、その後フリーエージェントとなったカンターは、ボストン・セルティックスへ移籍することを決断しました。
先日、カンターは『HoopsHype』とのインタビューの中で、セルティックスへ移籍した理由について答えています。
「自分にとっては9年目のリーグで、多くの人にとって金銭が最も重要なのは理解している。でも僕にとって重要なのは、優勝を競い合うチームでプレイすることなんだ。みんなにとっては、お金が大切だね。僕にとっては、勝利してNo.1になることさ」
2018-19シーズン開幕前のセルティックスは優勝候補として評価されていましたが、歯車はすぐに狂うことになりました。
カイリー・アービングやゴードン・ヘイワードの復帰は、ジェイソン・テイタムやジェイレン・ブラウンらの若き優秀な選手の活躍の機会を減らし、層が厚いはずのロスターは不完全燃焼でシーズンを終えています。
最終的にアービングは去り、代わりのポイントガードにケンバ・ウォーカーがやって来ました。
ウォーカーがアービングとどのような違いを生み出すかは不明であるものの、カンターはウォーカーと一緒にプレイすることの楽しみにを語ります。
「コネティカット大(ウォーカーの出身校)の頃から彼をずっと見てきたんだ。彼がどんな性格で、どんなリーダーかは分かっているよ。彼は典型的なポイントガードであり、典型的なリーダーであり、周囲を生かすんだ。それが彼を特別なものにしている。彼の存在は、僕がボストンを選んだ最大の理由の一つさ。本気でケンバと一緒にプレイしたいね」
昨季ほどの期待が無くとも、セルティックスはまだイースタン・カンファレンスの中で質の高いチームとして評価されています。
トロント・ラプターズはカワイ・レナードが去り、ブルックリン・ネッツはケビン・デュラントが離脱することになるため、セルティックスに勝利の機会は十分に残されていると言えるでしょう。
まだ2019-20シーズンの開幕まで数ヶ月ありますが、カンターは若い才能が集まっているセルティックスでプレイすることについて、楽観的になっています。
「優勝のために(セルティックスへ)移籍したんだ。本当に若く、学ぼうとし、素晴らしいグループのチームだと感じる。どのチームが相手でも、どのコートでも勝てると思うね。僕たちがやるべきことは、仲を深め、一緒に居ることだけだよ。間違いなく、とてもエキサイティングなシーズンになるだろうね」
セルティックスがトレイルブレイザーズよりも、優勝のチャンスに近いかどうかは分かりません。
しかし、少なくとも強豪ひしめくウェスタン・カンファレンスで戦わなくても済むのは、カンターの助けとなるでしょう。
セルティックスは、カンターが快適に競える最適な場所だったのです。