NBAは、タンパリング(不正交渉)や、サラリーキャップを回避するために不正な契約を結ぶことを、より厳しく取り締まろうとしているようです。
『The Athletic』のシャムス・シャラニア氏によれば、NBAはその議題について各チームにメモを送り、「チームの代表者は、許可されていないフリーエージェントの交渉に関与していないことを、毎年証明すること」という提案をしました。
またシャラニア氏は、違反に対する罰金の引き上げについても伝えており、タンパリングはこれまで500万ドルだったものが1,000万ドルの罰金へ、不正な契約はチームに600万ドル、選手に25万ドルの罰金が課せられるようです。
Proposed increases in NBA’s maximum fine penalties for tampering and cap circumvention, @TheAthletic @Stadium has learned:
- Tampering with player/team personnel: $10M, up from $5M.
- Unauthorized agreements: $6M for team; $250K for player.— Shams Charania (@ShamsCharania) September 14, 2019
さらにシャラニア氏よれば、NBAはタンパリングの禁止をより強化する意向で、チームの代表者がタンパリングに関与していないことを証明する以外にも、違反されないことを確認するために、毎年5チームをランダムに監査することを提案しました。
別の規則案では、全ての契約がリーグの規則に準拠していることを、チームのオーナーが個人的に証明する必要があること、契約交渉中に選手や代理人が不当な利益を要求した場合、チームは24時間以内にNBAへ通達する必要があるといったことが挙げられています。
その他、シャーロット・ホーネッツのオーナーであり、労働委員長のマイケル・ジョーダン氏が、NBAの理事会の中で、次の団体交渉協定ではフリーエージェントに関する規則の変更を検討すべきと提案したとも伝えられました。
具体的には、NBAファイナル終了後すぐに、フリーエージェントと話し合うことを許可することや、NBAドラフトの前にフリーエージェントの契約などを完了させてしまうことなど、複数の提案が出されたようです。
罰則を強化する提案が出される理由としては、ブルックリン・ネッツへカイリー・アービングとケビン・デュラントが移籍したこと、ロサンゼルス・クリッパーズへカワイ・レナードとポール・ジョージが移籍したことによって、選手が前もってオフシーズンの動きを計画しているのではないか、という推測が広がっていることが挙げられます。