ニューオリンズ・ペリカンズが成功するために、最も期待されている選手は誰でしょうか?
ドラフト全体1位指名のザイオン・ウィリアムソン?トレードでやって来た若くポテンシャルを秘めた選手たち?
いいえ、成功の鍵を握るのは、2013年以降チームをペリカンズを引っ張り続けている、29歳のドリュー・ホリデーです。
ペリカンズのバイス・プレジデントであるデイビッド・グリフィン氏は、『SiriusXM NBA Radio』に出演した際、ホリデーについてこう言いました。
[kanren postid="14135"]「時々、人々を支配させる許可を与える必要がある」
グリフィン氏がホリデーを照らし合わせているのは、かつて2度のシーズンMVPや8度のオールスターに選出されたスティーブ・ナッシュです。
グリフィン氏がサンズのフロントオフィスで務めていた頃、彼はナッシュとの契約に漕ぎ着けました。
ナッシュは、当時サンズの指揮官だったマイク・ダントーニHCの革命的なシステムに理想的なポイントガードであり、ナッシュの周りの選手も高めたことによって、結果的にチームは前年の29勝から62勝まで跳ね上がったのです。
それは、ホリデーがナッシュと同じようにオフェンスをコントロールしなくてはならない、という意味ではありません。
生まれ変わったペリカンズのアイデンティティの中心に、ホリデーが居てほしいことを意味します。
グリフィン氏は、ホリデーについてこう語りました。
「彼を最大限に活用できるようにチームを構築した。彼の周りに正しいピースを置いたんだ。適切なピースが周りにあれば、ドリュー・ホリデーは飛躍できると感じている。ドリューは、勝つことが全てだと考えている。彼は成功するためなら、何でも犠牲にする2wayプレイヤーだ。彼は、私が今までにリーグでやってきたことと同じくらい素晴らしい人間だよ」
それは、ウィリアムソンに対するプレッシャーを取り除くことにも、繋がるかもしれません。
ウィリアムソンは、間違いなく2003年のレブロン・ジェームズ以来、最も注目を集めているルーキーです。
しかしグリフィン氏が、こうしてホリデーについて語り、JJ・レディックやデリック・フェイバースといったベテランと契約することで、ペリカンズが競争力を高めようとしており、ウィリアムソンだけに期待を背負わせていないことを明確にしています。
グリフィン氏は、今の成功と将来の成功が両立できないとは考えておらず、『Sports Illustrated』のジェイク・フィッシャー氏に対し、次のように語りました。
「(若手は)勝つことが重要な環境で成長するんだ。そういうタイプの人間が、モデルになってもらいたい」
今のペリカンズは、アンソニー・デイビスが居た過去7年間よりも、遥かに厚いロスターを持っています。
ホリデーとロンゾ・ボールは、リーグ屈指の強力なディフェンスを誇るバックコートデュオとなり、フォワードにはウィリアムソンやブランドン・イングラムを、自由に起用することが出来るでしょう。
唯一の懸念は、ナッシュのような選手が居ないことかもしれません。
しかし、少なくともグリフィン氏は、ホリデーがナッシュのようになれる素質を持っていると信じています。
ホリデーが実際に支配する許可を与えられ、本当に支配した時――それはNBAでペリカンズが成功を収める時なのかもしれません。