マイアミ・ヒートは、ジミー・バトラーの隣に別のスターを、あるいはもう少し選手層に厚みを持たせることを望んでいるかもしれません。
しかし、一人の選手がそれを叶わぬものへと変えています。
今年のドラフトで全体13位指名され、サマーリーグでは6試合で平均19.5得点を記録したタイラー・ヘロのことです。
彼の存在が、(良い意味で)ヒートの動きを縛っているとも言えるでしょう。
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ヒートは、トレードにヘロを組み込むことに消極的でした。
最終的にヒューストン・ロケッツへトレードされたラッセル・ウェストブルックの際も、ヒートはヘロをトレード案に入れることはせず、それは今のクリス・ポールのトレードでも続いています。
『Heavy.com』のショーン・デバニー氏によれば、あるゼネラルマネージャーは次のように指摘しました。
「彼らは彼(ヘロ)や(バム)アデバヨに固執しており、アンタッチャブルな存在としている。シーズンが進むにつれ、彼らはその考えをやめるかもしれないが、今のところはオフェンス面でクレイ・トンプソンの再来を考えている。この数年間、ルーキー契約で有望な選手が居なかったのに加え、彼らのキャップは(ハードキャップで)頭打ちだ。2人の選手を獲得し、それを手放したくはないと考えている」
ワシントン・ウィザーズのブラッドリー・ビールを獲得するという噂もありますが、どちらにせよヒートは、おそらくヘロを動かさない限り実現は望めないでしょう。
なぜなら、ヒートはドラフト指名権の資産が乏しく、彼らが提示できるのは2022年の2巡目指名権と、2025年か2026年の1巡目指名権しか無いからです。
ビールのような選手を獲得するために、これらの指名権が対等な価値とは言い難いため、ヒートはヘロも加えなければなりません。
ヘロのポテンシャルは魅力的です。
NBAのプレシーズンでもヘロは見劣りすることなく、月曜日に行われたアトランタ・ホークス戦では、3ポイントシュート7本中5本成功を含む23得点を記録していました。
確かに、ヘロがNBAの長いシーズンで一貫したプレイをできるのか、そもそもヒートでの役割は何なのか、疑問はいくつもあるでしょう。
しかし、幸いにもヒートのガード選手は揃っているため、ヘロに責任を追わせるような必要は全くありません。
そのため、19歳の彼がクレイ・トンプソンのようなオフェンス力を持った選手になるのかどうか、ポールやビールの獲得を諦めても、試してみるのは悪い選択肢ではないように感じます。
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