1991年から1993年にかけてマイケル・ジョーダン擁するシカゴ・ブルズが1度目の3連覇を成し遂げた後、ジョーダンはNBAの世界から約2年間引退していました。
1995年のシーズン終盤にジョーダンが復帰した後、ブルズは1996年から1998年にかけて2度目の3連覇を成し遂げました。
そして、ジョーダンが居なかった約2年間でNBAの頂点に君臨していたのは、アキーム・オラジュワン擁するヒューストン・ロケッツでした。
今でも、ジョーダンが一時的な引退をしていなかった場合、ブルズは8連覇していたのではないかという疑問は残っています。
そして、オラジュワンをはじめとしたロケッツ周辺の人々は、そうした疑問に憤慨しています。
残念ながら、この8年間でブルズとロケッツがプレイオフで対戦することは一度も無かったため、この疑問はどこまでいっても仮想的な答えしか導き出せません。
とはいえ、この疑問に関してはジョーダン自身も意見があったようです。
『The Athletic』によれば、当時のロケッツのヘッドコーチであり、今年殿堂入りを果たしたルディ・トムジャノビッチは、かつてジョーダンとのグループディナーの中で、彼の意見を聞きました。
「彼は、ブルズがアキームを抑えられるとは感じていなかったと言った。なぜなら、彼らにはそれができる選手が居なかったからだ。そして彼は、ロケッツが最も苦戦したチームだったと言っていたよ」
実際、1991年から1993年のレギュラーシーズンでは、6試合戦ったうち5試合でロケッツが勝利しており、ブルズがロケッツに苦戦していたことは明らかです。
ロケッツは1990年代に自分たちが成し遂げた優勝に満足しており、その功績を潰そうとする意見には、今後も正面から反論していくでしょう。
ただ幸いにも、ロケッツにとっても最大の敵であったジョーダンは、ロケッツの主張が正しいことを認めています。