NBAは7月から8月にかけて2019-20シーズンを再開させることに尽力しており、その開催地もオーランドのウォルト・ディズニー・ワールドで行われる可能性が高まっています。
しかし、特にスケジュールと再開方法については、まだ解決しなければならない最も重要な問題として残っているでしょう。
再開方法で最も簡単なのはレギュラーシーズンの残りを中断させ、直接プレイオフに突入するという案ですが、これには様々な懸念がつきまとうため、他の再開方法――特にプレイオフに追加する対戦方式が検討されています。
とりわけ、プレイオフ進出を懸けたトーナメントを行うことや、レギュラーシーズンの残りとプレイオフの第1ラウンドをワールドカップのようなグループステージに置き換えるといった、第8シードに近いチーム(特にウェスタン・カンファレンス)を考慮した対戦方式は有力とされています。
『The Ringer』のケビン・オコナー記者によれば、リーグは木曜日にNBAコミッショナーのアダム・シルバーと、各チームのGMを集めて電話会議を行ったとされ、その中でトーナメントとグループステージのどちらを好むか非公式の投票を行ったようです。
その結果、GMの大半がプレイオフ進出を懸けたトーナメントから再開させることを好んでいると、オコナー記者は伝えています。
GMを対象に、プレイオフに追加する対戦方式について調査したところ、約75%がトーナメント方式に賛成し、約25%がグループステージ方式に賛成した。
長い中断期間を余儀なくされた今、残りのスケジュールを取り戻すことは困難なため、リーグは別の問題に焦点を当てつつ対戦方式を決定しています。
公平性の観点では、ウェスタン・カンファレンスのポートランド・トレイルブレイザーズ、ニューオーリンズ・ペリカンズ、サクラメント・キングス、サンアントニオ・スパーズといった9位~12位のチームは、8位のメンフィス・グリズリーズと最大でも4.0ゲーム差であるため、彼らが直接プレイオフに突入することは認めないのは明らかでしょう。
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同様に、多くのオーナーは地元のテレビ局との契約を履行するため、プレイオフ前に70試合を行いたいと考えています。
これは最大の問題とは言えませんが、NBA全体が経済的な損失を出していることを考えると、議論の重要な部分には値します。
プレイの質と怪我の観点では、選手が数ヶ月間まともなトレーニングもできなかったことから、すぐにプレイオフの雰囲気で試合を行うのはリスクがあるでしょう。
たとえトレーニングキャンプを行っていたとしても、再開直後はプレイの質が落ちたり、怪我の可能性が高まることは考えられます。
全員を納得させることは難しいですが、上記のあらゆる問題に可能な限り対処できるとすれば、やはりプレイオフ進出を懸けたトーナメントや、グループステージは理にかなっているのかもしれません。
GMが大差を付けてプレイオフ進出を懸けたトーナメントに賛成をしているのであれば、それはリーグがどのような方向性で進むかを示す分かりやすい指標でもあります。