レブロン・ジェームズが2010年にクリーブランド・キャバリアーズからマイアミ・ヒートへ移籍した時、あるいはケビン・デュラントが2016年にオクラホマシティ・サンダーからゴールデンステイト・ウォリアーズへ移籍した時――彼らは辛辣な批判を浴びました。
「優勝のために簡単な道を選んだ」と言えば、それは批判をする一つの正当な理由だと考えることもできますが、ニューオーリンズ・ペリカンズのJJ・レディックの見解は少し異なります。
レディックは人々が選手を批判する背景に、人種差別が関わっていると考えています。
『Bleacher Report』のタイラー・ルックス記者とのインタビューの中で、レディックはジェームズやデュラントへの人々の批判について、次のように語っています。
「人々は力のある黒人男性が自ら決定を下すことに不快感を覚えていた。…それは僕たちの社会における組織的な人種差別まで遡る」
これに対し、ルックス記者は次のように指摘しました。
「それはスポーツ全般でも言えること。多くの黒人が決断し、その決断が正しいのか、間違っているのかを白人が語っている」
どちらの意見にも、注目すべきポイントはあるでしょう。
レディックは社会的な人種差別に目を向けており、その歪んだ認識がスポーツ界にも――黒人選手は能力を最大限に発揮し、明確に忠実であるべきで、そうでなければ反抗的とみなされるようになっていると主張しています。
一方、ルックス記者はスポーツ界の人種格差について目を向けているようです。
『The Institute for Diversity and Ethics in Sport』の最新のデータによれば、NBAでプレイする黒人選手は全体の74.8%ですが、フロントオフィスの意思決定権を持つ者の65%以上は白人だとされています。
また、『TIDES』の2018年の報告では、スポーツ記者とコラムニストの80%以上は白人であることが明らかになりました。
レディックはリーグで少数の白人選手として14年間プレイしてきたからこそ、ジェームズやデュラントへの大きすぎる批判を疑問に感じていたのかもしれません。