元クリーブランド・キャバリアーズHC(ヘッドコーチ)として2016年には優勝を経験したタロン・ルーは、指揮官を探す多くのチームから注目を集めています。
しかし、『Philadelphia Inquirer』のキース・ポンペイ記者は、フィラデルフィア・76ersとルーが、相互に76ersの次期HCに関心を抱いている伝えました。
ただ、76ersがルーを招き入れるのは少し苦労するかもしれません。
同じく指揮官を探しているブルックリン・ネッツやニューオーリンズ・ペリカンズは、ルーとの関連性があります。
ネッツのカイリー・アービングは、キャバリアーズでプレイしていた頃の指揮官がルーであり、ペリカンズの運営部門代表であるデイビッド・グリフィンは、元キャバリアーズGMとしてルーを雇用しました。
76ersはこうした結びつきが弱いことから、金銭面でルーに魅力を持たせるしかないでしょう。
しかし、76ersはヘッドコーチを解任したばかりのブレット・ブラウンに残り2年間で1,000万ドルの給与を支払う必要があり、来季からはベン・シモンズとの契約延長が可能になるため、チームは確実に贅沢税も払うことになります。
また、ルーは多くチームから注目を集めていることから高額な給与を要求する力を持っており、ポンペイ記者によれば、ルーは新たなチームに1年あたり700万ドルの契約を求めているとされています。
もちろん、彼は短期的な契約も望んでいないでしょう。
昨年、ルーはロサンゼルス・レイカーズのヘッドコーチに就任する機会がありましたが、レイカーズがルーに3年以上の契約を提示することを拒んだため、契約を結ぶことはありませんでした。
そして、76ersは新型コロナウイルスの影響で組織全体の給与を削減しようと試みましたが、世間の反発を受けて実行できませんでした。
これらは、必ずしも高給なコーチに金銭を使わないという意味ではないものの、今のところ76ersにとって金銭面は明らかな懸念事項となっています。
76ersのロスター自体は優勝候補に匹敵するほど強力だと考えられているため、ルーが優勝に導いてくれるコーチだと本気で感じているのであれば、76ersは必要なプロセスとして投資を行うでしょう。
もしそうならなければ、他のコーチたちが76ersの救世主として自分たちの能力を売り込んでくる可能性が高いと言えます。