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もはや”偶然”では片付かないナゲッツの強さ

デンバー・ナゲッツは9月15日(日本時間16日)に行われたロサンゼルス・クリッパーズとのカンファレンス準決勝 第7戦に104-89で快勝し、2009年以来となるカンファレンス決勝進出を決めました。

そこには、いくつかの信じ難い出来事が起きています。

またしても――ナゲッツは二桁点差(12点差)を逆転し、最終的に勝利しました。

彼らは今年のプレイオフで、5回もシリーズ敗退が懸かった状況で二桁点差を追う展開となっているにも関わらず、その全ての試合で勝利を収めているのです。

またしても――ナゲッツは1勝3敗の状況からシリーズ突破を決めました。

ユタ・ジャズとの1回戦、クリッパーズとのカンファレンス準決勝と、2シリーズ連続で1勝3敗からシリーズを突破したのは、NBAの74年の歴史の中で一度も起こり得なかったことです。

シリーズが始まる前…それどころか第4戦が終わるまで、ほとんどの人々はクリッパーズの優位性を信じて疑わなかったでしょう。

しかし、ナゲッツはそれを覆して見せました。

それを「偶然」や「信じられない」という言葉で片付けるには、あまりにも軽率すぎるかもしれません。

もう一度、ナゲッツの強さを知っておく必要がありそうです。

今年のプレイオフに関しては、ナゲッツにとって特に欠かせない2人の選手――ジャマール・マレーとニコラ・ヨキッチは、もはや”スーパースター”と呼んでも問題はないでしょう。

それも、レブロン・ジェームズと並んでリーグ最高の選手の一人と評されるカワイ・レナードや、自称”Playoff P”として知られるポール・ジョージよりも…です。

双方の違いは、今回の第7戦で特に明確になりました。

レナードは第7戦でフィールドゴール22本中6本成功の14得点に終わりましたが、それ以上に注目すべきは第4クォーターを無得点に終わったことです。

もしレブロン・ジェームズが第7戦で同じようなことをしていれば、おそらくSNS上は大荒れになっていたでしょう。

ジョージはそれ以上に酷く、フィールドゴールは16本中4本成功、3ポイントシュート11本中2本成功のわずか10得点に終わりました。

今年のプレイオフ序盤でもジョージは同様に不調が続いており、その後に”Playoff P”を嘲笑されたことでパフォーマンスを取り戻しつつありましたが、結局は再び谷底へ落ちることになってしまったのです。

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一方で、マレーとヨキッチのパフォーマンスは正反対でした。

マレーは両軍最多の44分間の出場で、フィールドゴール26本中15本成功、3ポイントシュート13本中6本成功の40得点を記録しました。

プレイオフの第7戦というタフな状況下で、これほどのパフォーマンスを見せられる選手がリーグに何人居るでしょうか?

これだけでも、マレーのスコアリング、タフさ、そしてメンタリティがいかに優れているか分かります。

ヨキッチも16得点、22リバウンド、13アシストのトリプルダブルと、強烈なインパクトを残しました。

プラスマイナスではチーム最多の+22ポイントを記録しただけでなく、第7戦の第3クォーター以前にトリプルダブルを達成した史上初の選手にもなりました。

もう一つ知っておきたいのは、ナゲッツのディフェンスが突如として改善されたことです。

シーズン再開後の8試合のシーディングゲームズでは、ナゲッツのディフェンシブ・レーティング(100ポゼッションあたりの平均失点)は121.7ポイントで、これはバブルに参加した全22チームの中で最低の成績でした。

しかし、ジャズとの1回戦で1勝3敗に追い込まれて以降、ナゲッツは最後の10試合のディフェンシブ・レーティングをリーグ6位の107.1ポイントまで改善しているのです。

先述したように、レナードとジョージは第7戦の第4クォーターで無得点に終わりましたが、それ以外の選手も得点には苦労しており、結果としてクリッパーズは第4クォーターの最初の7分間でフィールドゴールを1本たりとも成功させることができませんでした。

これらのナゲッツのディフェンスを改善させた立役者として、ギャリー・ハリスの存在を忘れてはなりません。

ハリスは非常に優れたペリメーターディフェンダーであり、彼がジャズとの1回戦 第6戦で復帰して以降、ナゲッツのディフェンス面におけるローテーションやスイッチの意識は大きく変わりました。

また、ディフェンス面の貢献だけで終わらないのがハリスの良さでもあります。

ハリスはオフェンス面で一貫性のある選手ではないものの、こと今回の第7戦に関してはフィールドゴール11本中6本成功の14得点を記録しました。

プラスマイナスはヨキッチに次ぐチーム2位の+21ポイントであり、ハリスが攻守で好調であれば、いかにチームに良い影響を与えられるか示されたとも言えるでしょう。

そして、ナゲッツの選手層はクリッパーズに勝るとも劣らないものを持っています。

彼らはハードかつスマートにプレイし、ディフェンスは改善され、頼れる2人のスーパースターが居れば、ハリスや時にはマイケル・ポーターJr.のような”Xファクター”も居ます。

今季の話題性の多さから、クリッパーズの強さや良さを知り、彼らがシリーズを突破すると予想したとしても、それは不思議なことではありません。

しかし、それによって私たちはナゲッツの本当の強さも見逃していたのかもしれません。

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