ジェームズ・ハーデンの希望を叶えすぎたロケッツ

近年のヒューストン・ロケッツの文化は、もはや「ジェームズ・ハーデンが望んだ通りになる」と表現しても間違っていないのかもしれません。

ESPN』のティム・マクマホン記者によると、ロケッツはハーデンにあらゆる決定権を与えていたようです。ハーデンはチームの遠征や練習の日程を指示することができました。ロサンゼルスやフェニックスなどの彼のお気に入りの都市へ遠征をする時には、試合前日からその都市に滞在し、一泊してから試合に臨んでいました。次の試合まで2~3日の猶予があれば、彼はプライベートジェットを手配して他の都市でパーティーを開催し、その間のチーム練習に参加しないことも認められていました。

また、人事異動に関してもハーデンは大きな影響力を持っていました。2015年のケビン・マクヘイルHC(ヘッドコーチ)の解任や、2016年のドワイト・ハワードと再契約を結ばなかったこと、そして2019年のクリス・ポールのトレードといったことにもハーデンが関与していたと、マクマホン記者は報じています。

しかし、ハーデンは毎シーズンのようにMVP級の成績を残してきました。そのため昨季のロケッツのコーチングスタッフの一人は、ハーデンが結果を出し続けている以上、彼に与えられた影響力を否定することはできないと語りました。

「ジェームズが別のどこかでパーティーを開催したとしても、チームに戻れば50得点超えのトリプルダブルを記録する。だから認めていたんだ」

ただ、ロケッツはハーデンの希望を一つだけ叶えていません。それが彼のトレードの要求です。ハーデンはブルックリン・ネッツ、フィラデルフィア・76ers、ミルウォーキー・バックス、マイアミ・ヒートのいずれかを自身のトレード先として希望していることが報じられていますが、彼は今もロケッツの一員であり続けています。そして膠着状態が続いた結果、チーム練習が行われてる最中もハーデンはアトランタとラスベガスでパーティーを行い、リーグの新型コロナウイルスのプロトコルに違反したことでチーム練習への合流も遅れました。

元ロケッツのアシスタントコーチの一人は、ハーデンの希望を叶えすぎたことによって組織は手遅れの状態にあると指摘しました。

「子供に毎晩お菓子を与えておきながら、ある晩に急にお菓子を与えるのをやめて子供が泣きわめいたとしても、子供を叱ることはできない。ロケッツはお菓子を与えすぎてしまった大人だ。今やロケッツは組織をジェームズに引き渡し、影響力を持たない他の者たちと共存していかなければならない」

ロケッツという組織はハーデンの手のひらの上にあるといっても、もはや過言ではないのかもしれません。では、その状況を改善する唯一の方法は何でしょうか?

ハーデンに最後のお菓子を与える――すなわち彼のトレードを実現させることです。ロケッツにとっての救いは、お菓子の内容を自分たちで決められるということでしょう。ハーデンは自分の好きなお菓子を要求していますが、最終的な決定権は首脳陣にあります。

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