今年の夏にシカゴ・ブルズと3年契約を結んだトーマス・サトランスキーは、昨季にワシントン・ウィザーズで負傷したジョン・ウォールの代わりを務めたこともあり、一般的にポイントガードの選手として知られています。
しかしブルズには、今年のドラフトで全体8位指名を受けたコービー・ホワイト、再契約を結んだライアン・アーチディアコノ、その他にもクリス・ダンやシャキール・ハリソンといった、ポイントガードの選手が多く集まっているため、サトランスキーは彼らとプレイタイムを分かち合うのでしょうか?
それは違います。
6フィート7インチ(約200cm)と、ポイントガードとしては比較的大きい選手であるサトランスキーは、同時に多才さを兼ね備えており、ブルズに多くのものをもたらせるでしょう。
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『NBC Sports Chicago』のマーク・ストロートマン氏によれば、月曜日に行われたチームのメディアデーの中で、ブルズのバイスプレジデントであるジョン・パクソン氏は、サトランスキーについて次のように語りました。
「彼はプレイの仕方を理解している。優れたパサーであり、優れたシューターであり、優れた決断者だ。オフボールの状態でもプレイすることができる」
パクソン氏が指摘するように、サトランスキーは昨季にウィザーズでプレイしていた時、ポイントガードでありながら自身の出場時間の60%はオフボールの状態で動いていました。
サトランスキー自身も、パクソン氏の評価に同調しています。
「ヨーロッパと(NBAの)キャリア全体で多くポイントガードをやってきたけど、オフボールでプレイすることが多かった。僕にとっては難しいことではなかったけど、それでもNBAは(ヨーロッパと比べて)異なるタイプのプレイで、相手は明らかにフィジカルが強く、運動能力が高い。だから、ディフェンスは大変だったよ。でも、選手の傾向を知ることで、良くなったよ」
サトランスキーの多才さは、すぐにブルズに必要とされる可能性があります。
2年目を迎えるフォワードのチャンドラー・ハッチソンは、ハムストリングに張りを感じていたために練習に参加しておらず、足首の怪我により昨季を全休したデンゼル・バレンタインも、少しずつ慣らしていくことになるでしょう。
ウィザーズで2年以上を共にしたオットー・ポーターJr.も、サトランスキーの多才さについて次のように語っていました。
「とても多才で、多くのポジションでプレイでき、試合に関する知識もある。成長と改善を続けていて、僕に感銘を与えたね」
もちろん、サトランスキーがポイントガードでプレイする時間が、数分しかないというわけではありません。
ブルズの指揮官であるジム・ボイレンHCは、ポイントガードのポジション争いに注目しています。
「ポイントガードの競争は当然のことで、フランチャイズにとっても良いことだ。ポイントガードを備えたシステムも構築している。2番や、3番に(ポイントガードを)入れるんだ。それによって、サトは1番や2番、3番でプレイできるし、ダンも1番、2番、3番をプレイできる。シャックも1番、2番、3番でプレイでき、アーチーは1番か2番でプレイすることができる。柔軟性と汎用性がポジションよりも重要なら、我々は少し違ったやり方をするだろうね」