ワシントン・ウィザーズのフォワードであるダービス・ベルターンスは、昨季54試合(平均29.3分)の出場で平均15.4得点、4.5リバウンドとキャリア最高の成績を残すとともに、3ポイントシュート成功率で2年連続 42%以上を記録したことによって、リーグ屈指のシューターとしての地位も確立しました。
ベルターンスは今年のオフシーズンにフリーエージェントを迎えるため、当然ながら多くのチームが彼の獲得に関心を示しており、今年8月下旬にはアトランタ・ホークスやニューヨーク・ニックス、フェニックス・サンズが、ベルターンスの獲得の脅威となることが報じられています。
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ホークス、ニックス、サンズがダービス・ベルターンス獲得の脅威か
そして今回、ベルターンスの獲得に関心を示す最新の情報として、キャップスペースを持つチームに加えて、サラリーキャップを超過している少なくとも3チームが、”サイン&トレード”によって彼の獲得を狙っている可能性があることを、『NBC Sports』のチェイス・ヒューズ記者が報じました。
ヒューズ記者によると、チームの名前は不明であるものの、関係者いわくイースタン・カンファレンスで2チーム、ウェスタン・カンファレンスで1チームとなっているようです。
今週に28歳を迎えるベルターンスは、アキレス腱断裂の負傷歴と、差し迫るフリーエージェントのために自身の価値を維持したいという考えによって、2019-20シーズンの再開後にプレイすることを辞退しました。
フリーエージェント市場で多くの注目を浴びているベルターンスですが、真っ先に確かめるべきはウィザーズとの再契約でしょう。
昨季のトレード期限直前、ウィザーズはベルターンスを含んだトレードのオファーを全て断っていました。
今年のオフシーズンにフリーエージェントになることが分かっていながら、トレードの見返りを期待できたであろうベルターンスを最後までチームに置き続けたということは、ウィザーズがベルターンスとの再契約を望んでいると捉えることもできます。
ウィザーズはベルターンスのバード権を保持しており、サラリーキャップを超過しても彼と再契約を結ぶことが可能であるため、そういった意味ではウィザーズは他のチームよりも優位な立場にあると見てよいでしょう。
一方、ベルターンスがキャップスペースのあるチームに移籍する場合、ウィザーズは何の見返りもなく彼を失うことになります。
サイン&トレードの場合は、ウィザーズとベルターンスの両方の合意が必要であり、ウィザーズはベルターンスを失いながらもトレードによる見返りを期待することができます。
ただし、サイン&トレードを行ったチームはハードキャップの対象となり、2020-21シーズンを通じてサラリーでエプロン(贅沢税の閾値+600万ドル、2020-21シーズンの場合は約1億3,900万ドル)を超えてはならない制限が科されることに注意する必要があります。
したがって、昨季にベルターンスの獲得を狙っていたボストン・セルティックスのように、2020-21シーズンに贅沢税を支払う可能性が高いチームは、サイン&トレードによるベルターンスの獲得に漕ぎ着けないかもしれません。
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