オクラホマシティ・サンダーのベテランガードであるクリス・ポールは、今年のオフシーズンにトレードが注目されている選手の一人ですが、スター選手を切望するニューヨーク・ニックスは彼の獲得に動くべきではないのかもしれません。
ニックスで2018年から2019年の2シーズンに渡って指揮を執り、通算21勝83敗を記録したデイビッド・フィズデイルは、ニックスがポールを獲得しない方がよい理由について持論を展開しています。
フィズデイルは、ニックスの若い選手たちにポールが適合することについて「間違いない」と認めつつも、15年間のキャリアで一度も優勝を経験できていないポールの居るべき場所が、ニックスではないことを指摘しました。
「若い選手たちにはフィットすると思う。ミッチェル・ロビンソンはリムに到達でき、より多くのスペースが生まれて、より多くのシュートが打てる。間違いなくフィットするだろう。大舞台を経験しているし、(新型コロナウイルスに)感染する心配も無いからね」
New York Post
「(しかし)彼がやろうとしていることは、(ニックスとは)合わないと思う」
New York Post
ポールが若い選手たちのポテンシャルを活かすことができるのは、昨季のサンダーの成績を見れば一目瞭然でしょう。
ラッセル・ウェストブルックやポール・ジョージといったスター選手を放出し、再建段階に移行すると予想されていながら、サンダーはレギュラーシーズンで44勝28敗という好成績を残し、プレイオフ1回戦ではヒューストン・ロケッツを相手に第7戦まで戦う粘り強さを見せました。
それでも、ポールにとってキャリア初のチャンピオンリングは夢のまた夢でした。
若い選手や将来のドラフト指名権を持つニックスがポールを獲得するのは、それほど難しいことではありませんが、おそらくそのトレードでニックスやポールが得られる利益は微々たるものです。
ポールの周囲をすぐに優秀なベテランで固めることができるなら話は別ですが、今年のオフシーズンにはスターと呼べるフリーエージェントもほぼ居ないことを考えると、数週間のうちにニックスがドラフトの常連から優勝候補に近づく可能性は、非常に低いと言うべきでしょう。
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ニックスが2020年のドラフト指名権のトレードアップを検討?