特にこの2年間、ユタ・ジャズには若く有望なスコアラー、リーグ屈指のリムプロテクター、優れたシューター、役割に忠実なサポーティングキャストと、チームが優勝候補の一角であるような選手たちが集まっていました。
しかし、これでは足りません。
明らかにオフェンスでは、ドノバン・ミッチェルの負担が大きく、ショットクリエイターに欠け、チームをまとめられる経験豊富なベテラン選手が必要でした。
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マイク・コンリーにとって、メンフィスへの凱旋試合は「キャリアで最も辛い瞬間」
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人生は、時に急展開が訪れるものです。
6月19日、ジャズはメンフィス・グリズリーズとのトレードで、ベテランのポイントガードであるマイク・コンリーを獲得しました。
以来、誰もが興奮しています。
コンリーは、まだジャズのユニフォームを着用して1分間もプレイしていないにも関わらず、メディアデーでは選手やコーチ、首脳陣など関係者全員が彼を称賛しました。
ジャズの指揮官であるクイン・スナイダーHCは、コンリーについて次のように語ります。
「マイク・コンリーは優秀なポイントガードだ。彼のプレイや、周りの選手とどのように相互作用するのか、見てみるといいよ。優秀と言っても、様々な形で言い表すことができるんだ」
チームメイトのミッチェルもまた、コンリーの豊富な経験から来る落ち着きや、スキルを称賛しました。
「彼は自分のペースで進む男だ。得点することは、必ずしも重要ではない。彼はオープンな選手を見つけるのが得意だね。マイクはキャリアの中で、コーナーに立っている選手や、バスケットに向かう選手にパスを出せることを示してきた」
ジャズに感銘を与えたのは、選手としての能力に限ったことではありません。
コンリーはセールスマンとしての能力にも秀でており、ジャズのバスケットボール運営部長のデニス・リンジー氏は、次のように語りました。
「マイクはパイド・パイパー(言葉巧みな人)に少し似ているね。ティム・ダンカンのように、言葉よりも姿で見せるんだ。それがエド・デイビスや、ジェフ・グリーン、ボーヤン(ボグダノビッチ)に(契約を)少し前進させる勢いを生み出した」
また、コンリーはベテランとして、既にチームの若い選手に助言も与えています。
今年のドラフトで全体53位指名されたジャスティン・ライト・フォアマンは、コンリーについて次のように語りました。
「彼は全ての質問に答えてくれるんだ。彼は偉大な人間で、偉大なバスケットボール選手だよ。僕がポイントガードだから力になってくれただけでなく、ショットクリエイトや、あらゆることを学べたんだ。ここまで、僕にとって大きな助けとなっているよ」
コンリーを加えたことで、優勝経験の無かったジャズにも希望が生まれ、誰もが彼の活躍に期待しています。
しかし、コンリーは自分自身のままでありたいと語りました。
「彼ら(チームメイト)はしばらく一緒にプレイしていたから、僕が乗っ取ったり、引き継いだりしようとは思わないよ。ドノバンは素晴らしいリーダーになった。ジョー(イングルズ)も素晴らしいリーダーだ。ルディや、その他全員も、様々なやり方でリードしている」
「僕のやり方は、少し違うかもね。僕は自分自身に多くのことを要求する、つまりチームにも多くのことを要求するんだ。僕は基本的に、自分が説くことを練習するんだよ」
コンリーのその考え方も、ジャズに足りないものを補い、最終的には目標を達成することに繋がるかもしれません。