ラッセル・ウェストブルックとクリス・ポールを含む大型トレードが7月に起きて以降、驚くべきことにNBAでは一度もトレードが行われていません。
『HoopsHype』の調査によれば、ロックアウトによってシーズンが短縮された年を除くと、2019年は過去50年間でトレードが行われていない期間が最も長い年となっています。
そして、8月から11月までに一度もトレードが行われなかったのは、史上初めてのことでした。
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あるNBAのエグゼクティブは、2019年の夏以降のトレードが少ない理由について、次にように指摘しています。
「チームに新しい選手がたくさん加入したため、多くのチームはまだニーズを把握しようとしている。チームを変えたスター選手の数を見るといい。それが何も起きない主な原因だと思う」
実際、2018-19シーズンにオールNBAを受賞した選手のうち、2019年の夏にチームを変えた選手は6人も居ます。
過去最高でさえも1998年の2人であったことを考えると、この数字がどれだけ異常なものであるかは想像に難くないでしょう。
さらに、ジミー・バトラーやアンソニー・デイビスといった、オールスター級でありながらオールNBAに選出されていない選手も居るため、スター選手の移籍の影響は計り知れないものとなっています。
『HoopsHype』のアレックス・ケネディ氏によれば、昨シーズンの開幕戦に出場した選手のうち、今シーズンも同じチームに在籍していた選手の数は43%で、これは21世紀以降では最少の数字です。
一方で、別のNBAのエグゼクティブは、2way契約がトレードの減少に繋がったという考えを示しました。
例えば、ゴールデンステイト・ウォリアーズは今シーズンに負傷者を多く出していますが、その穴を埋めているのはカイ・ボウマン(421分)やダミオン・リー(241分)といった2way契約の選手です。
彼ら2人は、今シーズンの2way契約を結んでいるどの選手よりも多くの時間に出場しています。
現在、2way契約を結んでいる選手は35人居ますが、彼らの最大の役割の一つは、こうした負傷者の穴埋めでしょう。
チームは負傷者を出した場合でも、トレードによるリスクを負うこと無く、普段はGリーグでプレイする選手を起用することできます。
トレードによる変化が見られないNBAではありますが、実際のところ、トレード以外の部分で大きな変化があったからこそ、トレードが起きていないということなのかもしれません。
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