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ステフィン・カリーの復帰で学ぶことができる”幸せ”

勝利とは、スポーツにおける”幸せ”を感じるうえで最も代表的な方法だと言えるでしょう。

しかし、たとえ試合に負けていたとしても、そこで起きている瞬間に幸せ、喜び、楽しさが無いわけではありません。

ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーは、3月5日(日本時間6日)のトロント・ラプターズで左手の骨折から約4ヶ月ぶりに復帰し、それを思い起こさせてくれたように感じます。



『San Francisco Chronicle』のアン・キリオン記者によれば、ラプターズ戦で27分間に出場し、23得点、7リバウンド、7アシストを記録したカリーは、自身の復帰についてこう語りました。

「自分にとって幸せな場所に戻ることができて嬉しい。建物内にあったエナジーや興奮はクールなものだったよ。僕たちは11年間一緒にやってきた。シーズンの状況に関係なく、リーグ最高のファンの前でプレイできることに感謝しているよ」

感謝しているのは、カリーだけではありません。

周囲の人々も、彼が再びコートに立っていることに感謝し、幸せや喜びを感じ、有頂天になっていました。

試合には敗れましたが、そのことを気にかけている人はほとんど居ないでしょう。

ラプターズとの対戦は昨年6月のNBAファイナル以来の対戦となりましたが、多くの物事は変化しています。

ウォリアーズはリーグ最下位勝率を記録しているのに対し、ラプターズはイースタン・カンファレンス2位で競い続けています。

ウォリアーズはクレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーン、ケボン・ルーニーがベンチに座っており、ラプターズにカワイ・レナードや、ダニー・グリーンは居ません。

かつてアンストッパブルだったはずのウォリアーズは一瞬で地の底まで落ち、わずか数ヶ月で世界はひっくり返りました。

カリーはこうした変化について、「全ての選手に学習曲線がある」と言います。

「僕も最初の数年間はこんな感じだった。優勝することの難しさ、時を経て築き上げたケミストリー、優勝チームとなった全ての経験が、僕たちに伝わってくるよ」

カリーは11シーズンに渡って記憶に残る瞬間――幸せ、喜び、楽しさ、スリルといったものをリアルタイムで提供してきましたが、突然それは目の前から消えてなくなり、寂しさを感じさせました。

カリーの復帰は、それがウォリアーズの将来にとって何を意味するのか…ということだけでなく、今この瞬間に何が起きたかという点でも、重要な意味を持ちます。

どれだけの人々が彼の復帰を待ち望み、彼がNBAでプレイしていることに幸せを感じたでしょうか?

もちろん、これはカリーに限った話ではなく、どのチームの選手にとっても、あるいはどのスポーツの世界においても、プレイできているのが当たり前ではないということを意味します。

勝利から”幸せ”を見出すのも素晴らしいことですが、今この瞬間にも”幸せ”があることを忘れてはなりません。

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『ステフィン・カリー 努力、努力、努力 自分を証明できるのは、自分だけ』

  • 原著:Marcus Thompson,2
  • 著:マーカス トンプソン,2
  • 翻訳:東山 真

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