現地5月25日、ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性のジョージ・フロイド氏が、白人警察官に首を膝で押さえつけられて死亡した事件について、ロサンゼルス・クリッパーズのドック・リバース・ヘッドコーチや、デトロイト・ピストンズのドウェイン・ケイシー・ヘッドコーチらが声明を発表しています。
リバースHCやケイシーHCもまた、肌の色が原因で過去に差別を受けたり、生き辛い日々を過ごしてきた者の一人でした。
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黒人男性ジョージ・フロイド氏の死への抗議活動に、ジェイレン・ブラウンやマルコム・ブログドンも参加
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リバースHCの声明は以下の通りです。
父はシカゴの警察に30年間勤務していたベテランだった。今も現役だったら、アメリカを悩ませ続ける無意味な人種的不正行為に憤慨するだろう。アメリカで黒人として生きていくのはタフなこと。私も数え切れないほどの人種差別的な中傷を受け、肌の色のせいで引っ張られ、家まで焼かれた。
これはアフリカ系アメリカ人の問題ではない。人間の問題だ。我々は正しいことをしなければならない。沈黙や無活動は、もはや許されない。今こそ話し合う時であり、11月は投票の時期だ。一人ひとりの言葉はとても重要で、投票用紙はそれ以上に多くのことを伝える。現実の問題に立ち向かい、解決策の一部となる時はやってきたんだ。
ケイシーHCは自身の子供の頃と、今の息子を比較して、次のように声明を発表しています。
54年前、8歳の少年だった私は、求められても、歓迎されてもいない白人学校に通うことになった。当時は、私の扱いを記録する携帯電話も、24時間365日放送されるニュースも、支援や非難が送られるソーシャルメディアも無かった。だが、8歳の時の気持ちはよく覚えている。私は無力感を覚えていた。見てもらうことも、聞いてもらうことも、理解してもらうこともないように感じた。かつては私がコーチングを行い、故郷と呼んだミネアポリスでジョージ・フロイドが殺害された後の数日間、多くの人々が無力感、欲求不満、怒りといった同じ感情を持っていることが分かる。
アフマド・アーベリー、ブリアンナ・テイラー、ジョージ・フロイドといった被害者が増え続けることに怒りを感じる。不当な扱いは増え続け、何も変わっていないようだ。
54年後の今、私の息子は8歳になったが、私は彼が育った世界を見て、一体どれだけ変わったのだろうと思う。彼はどれだけ頻繁に、見た目だけで判断されるのだろうか?彼は見られ、聞かれ、理解してもらえる世界で育っているだろうか?無力感を覚えているのだろうか?アフマド・アーベリーや、ジョージ・フロイドのような扱いを受けているのだろうか?この54年間、彼のような8歳の世界をより良くするために何をしてきたのだろうか?我々は皆、もっと良くなっていかなければならない。
我々は互いの見方や聞き方を変える必要がある。司法制度を公正にするための解決策を見出すため、協力する必要がある。黒色でも、白色でも、茶色でも、新たな答えを見つけるために協力すべきだ。有色人種が直面してきた組織的な問題を止める唯一の方法は、誠意と透明性を示すことだ。今の我々が、なぜ人としての限界にあるのか理解しなければならない。真の形で共感を得るのだ。文化を変え、行動を起こすのだ。不当な扱いはここで止めよう。他の世代が不平等な世の中で生き続けるのを許してはならない。今こそ、真の変革の時だ。