黒人男性のジョージ・フロイド氏の死亡事件によって全米で抗議運動が行われている中、一部のNBA選手たちは2019-20シーズンを再開させることについて懸念を表しています。
しかし『ESPN』のラモーナ・シェルバーン記者とエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によれば、現時点でNBAのシーズン再開が取り消される兆候は見られないようです。
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カイリー・アービングをはじめとした複数人のNBA選手がシーズン再開に反対
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シェルバーン記者とウォジナロウスキー記者は、シーズン再開時にプレイすることを選ばない選手は出てくるかもしれないものの、それでも”かなりの数”の選手がプレイを拒むとは思えないと伝えています。
その理由として、選手会のミシェル・ロバーツ事務局長によると、選手たちの最近の議論はシーズンを再開させることによって抗議運動の気を散らしてしまうのか、そうではないのかということに焦点が置かれているためのようです。
「プレイするか、しないかという問題ではない。ここでの問題は、我々がシーズンを再開させることが抗議運動の害となるのか、それとも励みや強化になるのかということ。選手たちは(シーズン再開について)戦っているのではなく、話し合っているのだ」
またシェルバーン記者とウォジナロウスキー記者によれば、ロバーツは選手たちに対し、1968年の夏季オリンピックでジョン・カーロスとトミー・スミスが表彰台で人種差別に対する抗議パフォーマンスを行ったことを例に挙げ、スポーツのイベントでアスリートが声を挙げることがいかに強力であるかを示しました。
2019-20シーズンの再開と終了の両方の計画が進行中であることから、NBAは今週中に2つの重要な書類を各チームに送付する予定となっています。
一つは、日程の変更に伴う団体交渉協定の変更の概要をまとめたもので、もう一つは、シーズン再開における健康と安全に関する多くの手順を詳述した125ページにも及ぶマニュアルとされています。