ファンをアリーナに戻したいという考えが薄れるにつれて、NBAは2020-21シーズンを迅速に開幕させ、従来の日程に軌道修正する方針に変えつつあります。
最近では、2020-21シーズンを12月22日(日本時間23日)に開幕させる案が有力であることが報じられました。
それが事実であった場合、2020年のオフシーズンは従来と比較するとかなり短い期間となるでしょう。
それに伴って『New York Times』のマーク・スタイン記者は、2020-21シーズン開幕前のトレーニングキャンプが12月1日から開始される可能性が高いことを報じています。
ただし、12月1日にトレーニングキャンプを開始させることによって、いくつかの懸念が生じる可能性があります。
ロサンゼルス・レイカーズやマイアミ・ヒートのように、10月上旬までNBAファイナルで戦っていたチームに休息の時間が無いこともそうですが、それ以上に問題なのがフリーエージェント期間の短さです。
NBAドラフトは11月18日に開催されることが決まっているため、フリーエージェント市場が開かれるのがそれ以降であることは確実です。
以前は12月1日からフリーエージェント市場が開かれる報道もありましたが、もし12月1日にトレーニングキャンプを開始させるということは、それ以前のわずか2週間の中にフリーエージェント期間を設けなければならないことを意味します。
これによってチームは綿密な計画と立てることが難しくなり、フリーエージェントを迎える選手も決断を下せる時間の短さから、最初に提示された契約を受けるべきかどうかのプレッシャーが大きくなるでしょう。
また、中には市場に取り残されてしまう選手もいるかもしれません。
従来のフリーエージェントは7月初頭に開始され、中には7月下旬や8月まで待った末にミニマム契約を結ぶ選手もいます。
それが今年のオフシーズンで起こった場合、一部の選手はトレーニングキャンプに参加することもできずに、2020-21シーズンの開幕を迎えてしまう可能性があります。
ただ、12月22日に2020-21シーズンを開幕させるのであれば、事前にトレーニングキャンプを設けなければならないことも事実であり、それが1週間前や数日前であることは非現実的なことです。
あくまで検討段階とはいえ、開幕を早めるということは、トレーニングキャンプの開始も早まることを意味するため、それによってフリーエージェントに影響が出てしまうのは避けられないのかもしれません。