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波乱に満ちた2020年のNBAを振り返る

バブル(隔離環境)でのシーズン再開

7月30日(日本時間31日)――待ちに待った2020‐21シーズンが、オーランドに位置するウォルト・ディズニー・ワールドのバブル(隔離環境)で再開されました。

再開に含まれたのはシーズン中断時点の上位22チーム(イースタン・カンファレンスは9チーム、ウェスタン・カンファレンスは13チーム)。彼らがプレイオフ進出を目指して8試合のシーディングゲームズを戦うところから始まります。シーディングゲームズ終了時点で、各カンファレンスの8位だったチームと9位だったチームの差が4.0ゲーム差以内であった場合、この2チームでプレイオフの第8シードを懸けたプレイイントーナメントが行われます。これは最大2試合行われ、8位のチームは1勝、9位のチームは2勝を挙げた時点で勝敗が決するという対戦方式になっていました。

イーストではプレイイントーナメントが行われなかったものの、ウェストではポートランド・トレイルブレイザーズ(8位)とメンフィス・グリズリーズ(9位)の対戦が実現しました。結果はブレイザーズが勝利したため1試合で終わりましたが、レギュラーシーズンともプレイオフとも異なる独特な試合の雰囲気は高い評価を受けました。プレイイントーナメントは実用性があると見なされたことで、今後のシーズンにも導入されることが真剣に検討されているため、これはNBAにとって最大の収穫の一つだったと言えるでしょう。

もう一つ忘れてはならないのが、懸念されていた新型コロナウイルス対策です。NBAは新型コロナウイルス対策のために膨大な安全衛生プロトコルを策定し、2019‐20シーズンの再開に臨みました。

対策は完璧でした。選手やスタッフを含め、シーズン再開後に新型コロナウイルスの陽性反応が出た者は誰一人としていなかったためです。選手やスタッフの意識はもちろんのこと、安全のために綿密な計画を練ったNBAが素晴らしいリーグであると再び実感できる瞬間でもありました。

いくつものドラマが生まれたプレイオフ、そしてレイカーズの優勝

シーズン再開を辞退して不在の選手、無観客のアリーナ、ホームコートアドバンテージの無いシリーズ――そんな今までと異なるプレイオフも蓋を開けてみれば、普段と同じようにいくつものドラマが生まれていました。

ドノバン・ミッチェルとジャマール・マレーの点取り合戦、デンバー・ナゲッツの2シリーズ連続1勝3敗からの逆転劇、マイアミ・ヒートの大躍進――。もちろんこれらはドラマのほんの一部に過ぎません。

それでも優勝という究極の目標を達成できるのはたった1つのチーム。それを成し遂げたのは、レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスを中心に相手を寄せ付けなかったロサンゼルス・レイカーズでした。

レイカーズのレジェンドでもあるコービー・ブライアントの死も重なり、彼らは優勝に向けて一段と躍起になっていました。ブライアントの死を関連付けることが正しいかどうかは分かりませんが、彼のレガシーを受け継いでいることを証明するには優勝がベストな方法であることも事実です。レイカーズの選手たちはそれを受け入れていました。

「2020年の王者にはアスタリスクが付く」――そのように言われることもありました。理由は単純で、2019‐20シーズンのNBAが普段とは異なるためです。しかし、正当なシーズンでなくとも、過酷なシーズンであったことは確かです。むしろ今までのシーズンよりも、2019‐20シーズンの方が優勝への道のりが困難であったとさえ考えられるでしょう。個人的には、その中で優勝を成し遂げたレイカーズにアスタリスクを付ける必要があるとは思えません。彼らは立派な王者です。

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