NBAと選手会が団体交渉協定を終了できる期限を9月まで延期したと、『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者が伝えています。
団体交渉協定とは、選手の契約やトレード、ドラフト、サラリーキャップなどの規則を、NBAと選手会の合意によって決めている非常に重要なものです。
本来であれば現在の団体交渉協定は2023-24シーズンまで効力を持っていましたが、3月11日に新型コロナウイルスによるシーズン中断という不可抗力な事態が起きたことによって、リーグは60日以内に現在の団体交渉協定を終了させる権利を持っていました。
団体交渉協定を終了させられる権利を9月まで延期させるというのは良くないことのようにも聞こえますが、むしろこれは現時点で必要な措置だと言えます。
現在の団体交渉協定を終了させるということは、選手の契約やトレードなどの規則を再構築することを意味しますが、リーグや選手会はシーズンの再開を最優先に考えているため、新たな団体交渉協定に時間を割いている余裕はありません。
しかし、新型コロナウイルスの影響で主にリーグの経済的損失が懸念される中で、団体交渉協定の終了(再構築)ができなければ、来シーズン以降の進行に悪影響を及ぼす可能性も考えられます。
つまり、この期限を遅らせることによって、NBAと選手会は経済的損失に関する情報を収集し、来シーズンのサラリーキャップやラグジュアリータックスの問題に取り組む猶予を得られるということです。
そして時が来れば、NBAと選手会は必要な調整を行うことになるでしょう。
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