ヒューストン・ロケッツのヘッドコーチであるマイク・ダントーニが、来季からロケッツの指揮を執らないことをオーナーに通達したと、『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者が伝えています。
ロケッツのオーナーであるティルマン・ファティータは、ダントーニの退任について次のように声明を発表しました。
「マイク・ダントーニと妻のローレルが、ヒューストン・ロケッツの組織やヒューストンのコミュニティに多大な貢献をしてくれたことに感謝します。マイクは本当のプロであり、素晴らしいバスケットボールの精神を持った人物です。彼は勝者であり、我々は過去4シーズンに渡って優れたコーチに恵まれてきました。マイクとローレルの、今後の成功と幸せを願っています」
今年のプレイオフのカンファレンス準決勝第1戦でロケッツがロサンゼルス・レイカーズに勝利した後、ロケッツのダリル・モーリーGM(ゼネラルマネージャー)はダントーニの続投に意欲的なコメントを残していました。
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しかし、ロケッツが提示した契約延長のオファーは短期的なものであり、ダントーニも以前からオファーを断っていたことから、両者の関係が終了するかもしれないという憶測は常に続いていました。
第2戦以降にロケッツがレイカーズに4連敗を喫してシリーズ敗退となったことで、この懸念は決定的なものになったと言えるでしょう。
2016年にロケッツのヘッドコーチに就任したダントーニは、4シーズンで通算217勝101敗(.682)を記録し、2017年には最優秀ヘッドコーチ賞も受賞しました。
一方、彼の任期中は全てのシーズンでプレイオフ進出を果たし、優勝を目指していたものの、一度もNBAファイナルに進出することができませんでした。
ダントーニはロケッツを離れることになりますが、彼が新たなチームでヘッドコーチを務めることについては様々な憶測が飛び交っています。
『ESPN』はダントーニの新天地としてフィラデルフィア・76ersを挙げているほか、『The Ringer』のケビン・オコナー記者はニューオーリンズ・ペリカンズ、そのほかにもインディアナ・ペイサーズも候補として挙がっています。
一方、ロケッツはダントーニの退任を受けて、新たなヘッドコーチを探すことになります。
『Yahoo Sports』のクリス・ヘインズ記者は、ロケッツの次期ヘッドコーチ候補の一人として、現在ロサンゼルス・クリッパーズのアシスタントコーチを務めているタロン・ルーの名前を挙げています。
ルーは他の多くのチームからも大きな関心を集めているだけに、今後のロケッツの動向も注目していきたいところです。