ロサンゼルス・レイカーズのダニー・グリーンと、オクラホマシティ・サンダーのデニス・シュルーダーのトレードが成立する予定であることを、『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者が報じました。
ウォジナロウスキー記者によれば、レイカーズはこのトレードで今年のドラフト全体28位指名権も放出するようです。
NBAのトレードは東部時間正午(日本時間17日午前2時)に解禁されるため、そのタイミングと同時にトレードが正式に合意となるかもしれません。
連覇を目指すレイカーズにとって、ポイントガードのシュルーダーの獲得は大きな意味を持つでしょう。
彼は多才かつインパクトのある選手でありつつ、自身や他の選手のためにプレイを作り上げることができる選手です。
昨季、シュルーダーは65試合(平均30.8分)の出場で平均18.9得点、3.6リバウンド、4.0アシスト、フィールドゴール成功率 46.9%、3ポイントシュート成功率 38.5%を記録したほか、シックスマン賞争いではロサンゼルス・クリッパーズのモントレズ・ハレルに次いで2番目に多くの票を獲得しました。
また、レイカーズはこのオフシーズンに、ベテランポイントガードのラジョン・ロンドを失う懸念があります。
ロンドは来季にミニマムサラリーのプレイヤーオプションを保持していますが、プレイオフではチームの優勝に貢献したため、昇給を求めてフリーエージェントになると考えられています。
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ラジョン・ロンドが来季270万ドルのプレイヤーオプションを破棄してフリーエージェントに
シュルーダーの加入は、ロンドの穴埋めとしても機能することが期待できます。
レイカーズとシュルーダーの関連性は、突発的に起きたことではありません。
『ESPN』のデイブ・マクメナミン記者は今年2月、レイカーズがシュルーダーの獲得に関心を持っていることを報じていたためです。
ただ、シュルーダーは最近の『MagentaSport』のポッドキャストの中でレイカーズへの移籍を否定していため、今回のトレードの成立はやや驚くべきことです。
「オファーはあった。だけど、レイカーズやクリッパーズなど、代理人が挙げたチームには移籍したいと思わなかった」
Clips Nation
少し気が早いかもしれませんが、もしシュルーダーがレイカーズへの移籍を快く思っていないのであれば、彼は来年のオフシーズンに迎える自身のフリーエージェントで移籍することを望むかもしれません。
また、『Sports illustrated』のクリス・マニックス記者によると、レイカーズはミルウォーキー・バックスのポイントガードであるエリック・ブレッドソーの獲得にも関心を持っていたようです。
しかし、今回のトレードでシュルーダーを獲得したことによって、レイカーズがブレッドソーを追求する可能性はほぼ無くなると思われます。
一方、レイカーズがダニー・グリーンを放出したのは、それほど驚くようなことではありません。
昨季のグリーンは68試合(平均24.8分)の出場で平均8.0得点、1.3リバウンド、1.3アシストに終わったほか、最も期待されていた彼の武器である3ポイントシュートは、2018‐19シーズンの45.5%の成功率から大きく下がり、2019‐20シーズンは36.7%となっていました。
プレイオフでもショットの不振に苦しんでいただけに、今月上旬には自身のポッドキャスト『Inside the Green Room』の中で、自身がトレードされる可能性があることを認め、それを受け入れることを語っていました。
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自身がトレードされる可能性があることを認めたダニー・グリーン「なるようにしかならない」
とはいえ、再建を目指すサンダーが33歳のグリーンを獲得したのは驚くべきことです。
グリーンの契約は来季で終了するとはいえ、1,500万ドルの給与は決して安いものではありません。
35歳のポイントガードであるクリス・ポールは来季に4,140万ドルの契約が保証されているため、サンダーは2人のベテラン選手だけでチームのサラリーキャップの半分以上を埋めることになります。
ポールはトレード市場で最も注目を集めている選手の一人であり、彼をトレードすることでサンダーはサラリーキャップの柔軟性を得ることができますが、優秀なポイントガードのシュルーダーを放出した今、サンダーがさらにポールの放出まで行うかどうかは疑問があります。
ただ、サンダーは今年のドラフト全体28位指名権という資産を手に入れているため、決して再建を怠っているわけではないようです。
サンダーは今年のドラフトで全体25位と全体53位の指名権を保持しています。
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サンズがクリス・ポールの獲得に関心か、サンダーもトレードに積極的との噂